氷河の下で噴火した火山
卓状火山
卓状火山なんて初めて聞いたという方が多いかと思います。どんな火山かというと、読んで字のごとく、「卓状」つまり机みたいな火山です。遠くから見たらまるでコタツです。とても火山という感じがしません。百聞は一見にしかずです。まずは見てみましょう。


この写真の真ん中に写っている山が卓状火山です。周囲は急な崖で囲まれています。ほとんど垂直の崖です。しかし上部は平らで水平に近いのです。コタツみたいでしょう。これが卓状火山です。

卓状火山は氷河の下でできた火山です。1万2000年前以前は地球は氷河期でしたが、アイスランドはその時代、島のほとんどが氷河に覆われていました。まさにアイスランド(氷の大地)です。氷の下でマグマが噴出すると、マグマが噴出した場所だけ、熱で氷が溶け、水になります。水の中にマグマが出てくると、急激に冷やされて丸い玉状の溶岩ができます。これは枕に似ていることから、枕状溶岩と呼ばれています。


上の写真が枕状溶岩です。右斜め下に向かってうすい色の帯が見えますが、火山灰です。その右上の方に丸い石が石垣のように積み重なっています。この丸い石の一つ一つが枕状溶岩です。

枕状溶岩については別のページで詳しくご紹介しましょう。