講演・見学会のお知らせ

●講演:「知床硫黄山・知られざる溶融硫黄噴火と硫黄鉱山の歴史」
 2019年7月11日13時から ウトロ漁村センター
しれとこゼミ「世界一変な火山」
 2019年7月11日18時から 知床自然センター

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講演
「知床硫黄山・知られざる溶融硫黄噴火と硫黄鉱山の歴史」

知床硫黄山の溶融硫黄噴火や硫黄鉱山について研究してきました。地元の方々が、知床硫黄山やカムイワッカを地元の資源としてうまく活用していただけるように、これまでに判ったことをお伝えしたいと思います。

★知床硫黄山は大量の溶融硫黄を噴出する世界的にめずらしく、そしてたいへんおもしろい火山です。1936年の噴火の際には、11万トンを超える溶融硫黄が、北西中腹の新噴火口から噴出し、カムイワッカ川を流れ下りました。木星の衛星イオの火山は、硫黄を噴くことで知られており、知床硫黄山はNASAが注目している火山でもあります。火薬の原料になる硫黄は、1937年に始まった日中戦争で需要を増し大規模に採掘されたため現在はかつての流路にわずかに残っているだけですが、鉱山施設の遺構を今でも見ることができます。

鉱山時代には、強制労働が行われて多くの人々が命を落としたという悲しい歴史もあります。しかし、知床硫黄山の噴火のしくみや鉱山関係の歴史遺産は、うまく活用すれば、観光資源として斜里町の発展に大きく貢献することでしょう。今回はまず、斜里町の町民の方々にこれまで知られていなかったこと、新しく発見したことをご紹介し、カムイワッカや硫黄山周辺がどのようなところなのかをお話したいと思います。

どなたでもご参加いただけます。ぜひお越しください。

講師:山本睦徳(サイエンスライター・大阪市立自然史博物館外来研究員)
日時:2019年7月11日13時から
場所:ウトロ漁村センター
無料


カムイワッカ川で採掘した硫黄の運搬に活躍した第一鉄索の遺構


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知床自然センター
しれとこゼミ 「世界一変な火山」

知床自然センターで開催中(2019年4月20日~9月23日)の「世界一変な火山展」の展示を基に、知床硫黄山と溶融硫黄噴火について講演します。

カムイワッカや知床硫黄山には、これまで知られていなかった魅力ある見どころがたくさんあります。かつて硫黄鉱山だったこの山には、今も石垣やコンクリート構造物などの鉱山時代の遺構を見ることができます。また硫黄山は大量の融けた硫黄を噴出する、まさに世界一変な火山です。この特殊な噴火は、カムイワッカ川の温泉が深く関係しています。

私はこれまで、このふしぎな火山の謎に取り組んできました。地質調査、温泉の分析、自然電位探査、電気探査などさまざまな方法を試みてきました。また最近は知床硫黄鉱山の埋もれた歴史についても研究しており、さまざまなことがわかってきました。これまでに判明したことを、ぜひこの地域のために、またこの地域を訪れる方々がより深く自然や歴史を理解していただけるように役立てていきたいと考えています。

ぜひお越しください。

講師:山本睦徳(大阪市立自然史博物館外来研究員・サイエンスライター)
日時:2019年7月11日 18時~
場所:知床自然センター(http://center.shiretoko.or.jp 0152-24-2114)


新噴火口の溶融硫黄噴火を再現