学校教材・小中学生・高校生の理科ばなれをなくすドキュメンタリービデオ

小中学校の先生へ
 

生徒さんが理科に興味がなくて困っていませんか?



先日ある高等学校の理科の先生とお話しました。生徒さんが理科に興味関心がぜんぜんなくて困っているというのです。私は以前博物館に勤めていたのですが、月に1度くらい、高校の理科の先生が生徒さんを連れて来館されていました。その先生も理科を楽しくして生徒さんに興味を持たせることに大変な努力をされていました。本当に素晴らしい先生だと思います。学校の理科の先生たちは生徒さんの理科ばなれをとめようと大変な努力をされていると思います。

さて、今回そんな先生のお手伝いができるビデオができました。本当は学校の先生を助けようという目的で作ったわけではないのですが、できたのを見てみると、まさに見る人の心をつかんではなさないドキュメンタリービデオになっていたのです。なぜか?それは私が前職の博物館での仕事を通して、地球科学を楽しみながら学ぶことの大切さを知っているからです。博物館ってところは、義務教育と違って行きたくなかったら、行かなくったっていいんです。だからこそ、展示を面白くしないといけないし、説明も上手にして、来館者を楽しませなくてはいけないのです。そういった博物館での考え方、つまり、楽しみながら、しかも深く学ぶことを念頭において製作したのがこの「キラウェア火山・その脅威の全貌」ドキュメンタリービデオなのです。つまり、「博物館から生まれたビデオ」なのです。

「生徒さんの心をつかんで離さない」とは大げさなのではないか?と思われるかもしれません。しかし決して大げさなことではありません。11月2・3日に大阪市立科学館でジオカーニバルという催しがあり、そこで当社はキラウェア火山に関する展示をしました。キラウェア火山の岩石や立体模型などを展示したのです。その展示と一緒にこのビデオを常時上映しましたところ、小中学生はもちろんのこと、大人まで、モニターに食い入るように熱中して見ておられました。私は傍からそれを見ていて、これは学校の教材になると思ったら案の定、学校の先生たちが何人かそのビデオをわけてほしいと来られたのです。

ではどうしてこのドキュメンタリービデオがそれほど人の心をつかむ力があるのか。理由は監修者である私が現地へ行ってぎりぎりまで近づいて撮影したから、ということがひとつです。ビデオには真っ赤な溶岩が流れる場面がいくつも出てきますが、あの映像はアメリカ政府の国立公園管理事務所の許可を得て、さらにパークレンジャーと巧みな交渉をして、やっとの思いで3mまで接近して撮影しました。許可云々の問題だけではありません。溶岩の温度は1160度もあるのです。とにかくものすごく暑いのです。真っ赤な溶岩からの熱線が身体にあたり、丸焼きになりそうでした。カメラの温度は極限に達します。正直言って、この際カメラは壊れても仕方がないなと覚悟していました。幸い無事でしたが。それにあちらこちらで爆発が起きていました。ドン!という振動が足元に来たかと思うと、人の頭ほどの石がぼぇ〜〜んって飛んでくるんです。怖いですよ、これ。それより怖いのは草むらの発火です。溶岩が草むらに流れ込んで、直径10mくらいの草むらが一気にボッ!って燃え上がるのです。あんなところに居たらひとたまりまりませんよ。とにかく、命がけで撮った映像なので、火山活動の真の姿が映し出されていますし、すごい迫力です。これを見てのめり込んでしまうのもうなづけます。

それと、このビデオのもうひとつの特徴は、非常に学術的に作っているということです。私は単に溶岩が流れてすごいっ!ていう軽薄なビデオは作りたくなかったのです。私が作りたかったドキュメンタリービデオは、見て楽しく、面白い、すごいって感動するのはもちろんのこと、さらにキラウェア火山のこと、キラウェア火山の中身がどうなっているのか、どうして噴火するのか、キラウェア火山の周辺はどうなっているのか、溶岩が流れたところにあった村はどうなっちゃったんだろう?といったことを、見る人たちに知ってもらえるようなビデオなのです。見る人にそれとなく、勉強してほしい、つまり、勉強している意識なく勉強してほしい、そういうビデオを作りたかったのです。そしてビデオのエンディングテーマソングが流れているとき、火山って素晴らしいと感動していただければ、ビデオの役目としては100点満点なのです。それがこのドキュメンタリービデオなのです。

ビデオは44分です。エンディングテーマソングが少々長いので、実際は40分くらいです。学校の授業時間にぴったりでしょう。正直言って、これも授業時間に合わせて作ったのではありません。本当は30分くらいのビデオを作りたかったのですが、プレートテクトニクスとか、ホットスポットの仕組み、キラウェア火山の構造溶岩樹型のでき方とか、非常に専門的なことを小学生にでもわかるように噛み砕いて解説していたら、30分を大幅に超えてしまって、この時間になったのです。だから本当にわかりやすい内容です。

ひとつ裏話があります。実はこのドキュメンタリービデオは一度初版ができたのですが、試しに見てくれた人から内容がわかりにくいという指摘を受けて、結局全部回収しました。それからさらに1ヶ月以上かけて改訂版を作ったのです。改訂版を作るときに初版の悪いところを全部改善して、新しい映像とか入れて、説明文も大幅に変更しました。ナレーションを今井喜美子さんというプロの方がしてくださいました。その甲斐あって、初版より格段に良いドキュメンタリービデオに生まれ変わりました。

さて、少々ひっかかることがありますよね。よく言われるんです。なんでキラウェア火山なんだ?って。日本にもたくさん火山があるのに、どうしてキラウェア火山なのか。日本人だったら、なんで日本の火山のビデオを作らないのかって言われるんです。

なぜキラウェア火山なのか。それは私がキラウェア火山が大好きだからです。本当に面白いんですよ。なにしろ20年以上噴火しっぱなしで溶岩は常に流れているし、爆発は少々するにしても気をつけていけば安全に活動が見られるし、それに溶岩樹型とか地形の保存状態がすごいいいし、火山の勉強には最適な火山なのです。面白くて私が大好きな火山なので、これをテーマにビデオを作ったわけです。それに大自然に国境はないのですから、日本の火山にあえてこだわる必要もないと思います。

先生方、いかがですか。このドキュメンタリービデオの素晴らしさをわかっていただけましたか。

学校教材・小中学生・高校生の理科ばなれをなくすドキュメンタリービデオ
キラウェア火山・その脅威の全貌